企業農業参入

アグリラボ株式会社

参入地域 瑞穂市、安八郡神戸町
経営概要 野菜70a
所在地 瑞穂市田之上553-4
代表者 児玉 浩一

参入の経緯と経営の特長

ユニオン電子工業株式会社(安八郡神戸町 電子部品製造、製品検査業)が、ものづくりで培ったノウハウを活かし、平成29年9月に農地所有適格法人「アグリラボ」を設立。社名は、【農業をゼロから研究する】(agriculture×laboratory)に由来している。翌年6月から瑞穂市田之上の約50aのハウスでフリルレタスの水耕栽培を始め「信長レタス」「光秀レタス」の商品名で出荷している。
令和3年には、ハウス前に、「レタスの自動販売機」を設置した。地域の方々のいつでも気軽に新鮮なレタスを買いたいというニーズに応えることができるようになった。
また冬の暖房を抑えながら室内の適正温度を保つよう設備を見直し、ビニールハウスの屋根を二重にしたり、防寒用のカーテンを2枚使い熱が逃げるのを防ぐ空気層を設けたりしたことで、重油と灯油の使用料は前年比2割減となった。
令和4年4月からはLEDライトと太陽光を組み合わせたレタスのハイブリッド栽培を開始した。良品率の向上や天候に左右されない安定供給に繋げ、収穫期間の短縮により回転効率が高まることで年間約1割の売り上げ増を見込んでいる。
令和4年 12月、安八郡神戸町柳瀬事業所の約20aのハウスでレタス30,000株の栽培を開始した。  

今後の展望

 全ての作業手順や要領を文書化し、人による作業工程のバラツキをなくすことで、規格に適した商品ができ、エネルギーロス、食品ロスを減らすことも可能になる。その考えのもと、ハウス内では室温や栽培に適した培養液の温度などを数値で示し、一枚のシートに数値でまとめ「見える化」している。安定した生産により「安全・安心な農産物をお客様にお届けすること」を第一に日々取り組んでいる。
 瑞穂市田之上事業所はJGAPの認定農場としてライセンス取得しており、神戸町柳瀬事業所も令和5年10月に取得した。
 これからも問題をひとつひとつ解決し “欲しい”言われるものをお客様に届けられるよう改善していきたい。

農業参入を目指す企業へ一言

 生産・販売先等に関する情報収集を行って参入したつもりであったが、農業生産物は工業製品と異なり、天候などの不確定要素に左右され生産が安定せず、思うような経営ができていない。事前に十分な情報収集が出来なかったと反省している。
 しかし農業は、まだまだ成長できる伸びしろのある業界だと思う。お客様の顔が近くで見えることはやりがいにもつながる。ぜひチャレンジして欲しい。