企業農業参入

わさび屋 株式会社

(1)参入時期 平成22年度
(2)参入地域 郡上市
(3)経営概要 わさび 0.2ha

参入地域 郡上市
経営概要 わさび 0.2ha
所在地 郡上市八幡町五町1丁目8番地1
代表者 森 紀子

参入の経緯と経営の特長

豊かな自然に囲まれ、清流流れる郡上市でわさびの生産や加工を行うわさび屋(株)。
森紀子社長の夫で(有)森信建設の森信介社長が、後継者を探していたわさび生産者から事業を譲り受けたことが参入のきっかけ。
その後、信介氏は本業に専念し、紀子氏が経営を担うこととなった。
わさびの生産には、水温が15度以下に一定に保たれた清らかな水が必要。
冷涼な気候で、強い日差しのない限られた場所でしか栽培できず、郡上は産地として適している。
県名水50選に選ばれた市内の鍾乳洞「蛇水(じゃあな)」の湧き水を利用した「蛇水わさび」を栽培しており、爽やかな辛さが売り。
加工品にも積極的に取り組み、わさびの入ったみそやのり、ギョーザ、わさびのふりかけやお茶漬けなど約10種類を扱っている。
参入当初は専門知識や経験もなく、情熱だけではどうにもならない現実に直面し、厳しい時期もあった。
商品開発に対するノウハウを蓄積し、ニーズに合わせた高付加価値商品を開発するなど、今後の事業の柱となる新商品開発に取り組んでいる。

今後の展望

地域特産品に乏しい郡上市において、新たな地域資源として「郡上わさび」が特産品として認知され、郡上市の活性化を図りたいと考えている。
今後は地域わさび生産者と共に、郡上わさびの生産体制の整備・徹底を図り、郡上わさび及び加工品を率先して市場に浸透させることで、郡上わさびの消費に貢献すると共に、ブランド化に繋げていきたい。

農業参入を目指す企業へ一言

参入当初は、中々黒字化できず、「売る」重要性を実感した。
顧客ニーズに沿った品を揃えることを徹底し、売れるものを作ることで、「農家」から「企業」へ成れるようにこれからも取り組んでいきたい。