清水 拓野さん

ロフィール

岐阜県郡上市生まれ
飛騨高山高校 園芸科学科、岐阜県農業大学校出身
高校、農業大学校で農業を学んだ後、父が経営する(株)エスタンシアの社員として就農。

経営概念

パートを含め8名の社員で、12ヘクタールの畑に「ひるがの高原だいこん」を栽培するほか、にんじん、アスパラガス、とうもろこしなど、様々な野菜を育てています。ひるがの高原だいこんは、国内トップクラスの夏だいこんで、おいしさはもちろん、雪のように白い美しさで定評があります。

就農の動機

中学を卒業する際、ひるがの高原の涼しく過ごしやすい気候の中で、農業に従事したいと思い、農業を学べる高校と農業大学校に進学。高校ではトマトを、大学校ではスイカを専攻し、農学の基礎を学びました。

就農の経緯

実家は祖父の代から続く農家で、父の代で法人化し、昔から人気の高かっただいこんをメインに栽培していました。私も大学校を卒業後、父が経営する会社に入社。現在は、畑での栽培や収穫を行うほか、ライン方式の調整作業では、だいこんを詰めた段ボールをフォークリフトでトラックへ積み込む工程を担当しています。

就農しての感想

「ひるがの高原だいこん」は、標高900~1000mの冷涼で寒暖差の激しい気候を生かし、栽培される夏だいこん。そのため冬と違って、こまめに消毒などの防除を行わないと、すぐに虫がついてしまいます。野菜には適した気候ですが、その分大変なことが多いということを実感しました。また全国に誇るブランド野菜として、1本1本手抜きで収穫するなど、栽培方法が決められており、品質にも厳しい基準があります。収穫時期は、早い時で朝2時から畑に行く毎日。大変ではありますが、きれいに大きく育っただいこんを見ると、とてもうれしいです。

また、作業場の前には直売所が設置してあるため、目当ての野菜を求めて毎シーズン来てくれるお客様に会った時には、やりがいと活力をいただいています。

今後の目標

「ひるがの高原だいこん」は、先人たちが試行錯誤を繰り返して、最も適した栽培方法や作業工程を確立してきました。技術や設備は進化していきますが、この栽培方法に関しては、基本を忠実に守ることが大切だと考えています。これからも伝統を守り、よりよいだいこんをつくり続けていきたいです。

また、自分はいつか父の跡を継いでいく身。作物の育ち具合や病気の兆候、天候の変化など、あらゆることを判断できるように、目を養っていきたいと思っています。栽培だけでなく仕事全体を見渡し、従業員の配置や人間関係まで配慮できる、父のような経営者を目指します。

これから就農しようとしている人へメッセージ

周りを見ていると、一から自力で新規就農するには、とてつもない努力が必要です。その中で就農を考える際には、私のように法人化された農家に入ることも、1つの選択肢ではないかと感じています。まずは新規就農者を求めている会社で、農業で最も大切な経験を積み、その上で独立を考えてみるのもいいのではないでしょうか。

私たちの会社でも、農業に興味を持っている大学生を長期休暇中に受け入れ、実際に農家の仕事を体験してもらう活動などに、積極的に参加。昨年は3人の学生が訪れました。産地としては、ぜひ若い世代が増えてほしいと願っているので、今後も新規就農を目指している人をサポートできる体制を整えていきたいと思っています。