青豆 善樹さん
岐阜県高山市生まれ
飛騨高山高校園芸科学科、岐阜県農業大学校出身
飛騨高山高校で農業を学んだ後、農業大学校へ進学。卒業後すぐ21歳で就農。
経営概要
父の畑とは別に、20アールの畑を自分名義でつくってスタートし、現在は33アールのハウスで平均11トンほどのトマトを収穫しています。品種は、玉の形がきれいな「桃太郎 ワンダー」など、圃場条件に合わせて適した作り方のトマトの品種を選定。飛騨のトマトは、昼夜の寒暖差によって旨味がギュッと凝縮しているのが特徴です。
インタビュー
Interview
就農の動機を教えてください
子どもの頃からずっと農家である父の姿を見て育ちました。父は「好きな仕事に就け」と言ってくれましたが、いつかは農家を継ぎたいと思い、父も通っていた飛騨高山高校園芸科学科へ進学。父がこれまでやってきた農業に、自分が学んだ情報や技術を取り入れた、自分なりの農業をしたいと思い、農業大学校に進んでトマト栽培を専攻しました。
就農までの経緯はどうでしたか
父親のもとで手伝うのではなく、自分の畑を持ちたいと考え、20アールの畑を自分名義でつくって就農。長い歴史のある飛騨のトマトは、その土地に合わせた栽培方法があるため、1~2年目は近所の農家を視察に行ったり、父に教えてもらいながら少しずつ知識を身に付けました。
就農しての感想
生きているものを扱う農業は、何年やっても毎年天候などによって異なる対策が必要。失敗もありますが、そこから得られることも多く、経験を積み重ねて改善したことが、結果として出てくるところに、やりがいも感じます。そのため、いい作物ができるキレイな畑を目指し、少しの時間も有効に使って、手間はかけられるだけかけるよう努めています。
農業をしていると、ハウスを建てたり壊れた道具を直したりと、幅広い職業の要素がある作業を経験します。そのため、毎日とても刺激があり、様々な面で甲斐性がついてくるのではないかと感じています。
今後の目標を教えてください
現在、父の畑も合わせて120アールの畑を所有していますが、将来的にはさらに倍の広さにしていきたいと思っています。そのためには、人も雇用していかなければならないので、年間を通して雇っていけるように、冬場はしいたけなど他の作物の栽培も考えていきたいです。
また収穫だけでなく、直売できる場所を開拓したり、少しの傷で廃棄しているものをソースやケチャップなどに加工して販売するなど、経営の幅も広げていければと考えています。
これから就農しようとしている人へメッセージ
父はずっと新規就農者の育成を支援する指導農業士を務めているため、うちの農家に研修に来る人も多く、久々野地区でも新規でトマト農家になった人や、若手農家も増えています。私自身も、高山市で農家を営む30代以下の就農者が所属する「4Hクラブ」では、高山南支部の会長を務め、最近は研修生も会員として4Hクラブに入れるようにしました。研修生のうちから、実際に農業をしている人と交流を持つ機会が持つことで、就農後もアドバイスなどサポートが受けやすくなればと思います。産地としてもやる気のある方を支援していきたいと思いますので、ぜひ農業に挑戦してください。