花のある生活の魅力を体感し、花を育て届ける仕事へ
小島 奈恕さん
出身:加茂郡坂祝町
就農年月:2022年4月
栽培している農作物:パンジー、ビオラ、コスモス、ノースポール、シロタエギク、ハボタンなど
現在の圃場規模:165アール
インタビュー
Interview
高校・大学で専門知識を学び、花の生産現場に就職
祖母がハウスで花を育てる仕事をしていたため、幼少期の私は、自宅にいつも花がある生活をしていました。花にふれあう時間が多かったことから、花を育てる仕事に興味を持ち、高校は加茂農林高校の園芸流通科へ進学。その後も、岐阜県立国際園芸アカデミーに進み、生産現場における栽培計画や圃場管理などを学ぶ「花き生産コース」を選択しました。
アカデミーでは、苗をつくることを中心に、栽培ノウハウを勉強。1年生の時には、花壇苗を中心に花の施設栽培を行う株式会社堀部へ、インターンに行きました。インターンでは、一からていねいに作業を教えてもらい、高校から学んできたことを活かせる場であることを実感。また、私の前には、5つ上のアカデミー卒業生が就職していたため、年齢の近い人がいて相談しやすい雰囲気に魅力を感じて、入社を決意しました。
入社1年目は、先輩から指示を受けた作業を間違いなく行うことに尽力。2年目からは、圃場の1エリアを任されるようになり、先輩やベテランのパートさんと相談をしながら、仕事をこなしています。
美しく育つ過程を見られることが、この仕事の醍醐味
現在、1年を通して栽培する花は10種類以上。色の違いも含めるとさらに種類は多くなり、最初はどの花がどこに置かれているのかを覚えるのも大変でした。また、それぞれの花に合わせて、適した栽培を行うことが求められるため、花の特性を把握するまでには苦労がありました。
ここで栽培される花は、ポットに植えられた状態でホームセンターや園芸店などに出荷されます。そのため、ポットへの定植は、その後の出来が決まるといっても過言ではない、大切な作業。浅く植えると、成長した時に株が倒れてしまったり、反対に深く植えると、日光が十分に当たらず枯れてしまったりするため、葉の出方なども考慮しながら、植える深さを調節しています。
出荷時には、最も美しく見える方向に花を向け、高さを合わせてラベルを挿すなど、見栄えを整えます。自分が思うように仕上げられた時は、大きな満足感があります。出荷した花が並ぶお店を見に行った際に、自分が育てた花が購入されるのを見ると、とてもうれしくなります。店頭に並ぶキレイな状態だけでなく、栽培時に成長段階を見ることができるのも、この仕事の魅力。その過程を知っているからこそ、出荷する際に味わえる達成感もひとしおです。
知識とスキル両方を磨いて、早く一人前に
今はまだ作業に悩むことも多く、その度に先輩からアドバイスをもらうことも多々あります。今後は先輩に頼ることなく、適した作業方法やスケジュールを把握して、パートさんに指示ができるようになることが目標です。そのために、常に頭の中を整理しながら、全体を見て作業するように努めています。
自分自身の作業についても、ベテランに比べると、まだまだスピードが遅いのが課題です。1つ1つの作業を慎重に、そしてスピーディーに行えるよう、気を引き締めて花と向き合い、効率的な栽培を目指しています。
休日もアクティブに出かけることで気分転換
春や秋の繁忙期は、休日は日曜日のみですが、閑散期は土日休み。勤務時間も8:30~17:00と、一般企業と変わりありません。休日もじっとしていられない性分なので、友人や家族と遠出やショッピングに出かけて、リフレッシュしています。