竹腰 晃史さん

ロフィール

岐阜県高山市生まれ
飛騨高山高校普通科、中日美容専門学校出身
美容師の資格を取得した後、地元・丹生川町へ戻り就農。

経営概念

20アールのハウスからスタートし、現在は35アールまで拡大。1シーズンに「飛騨ほうれんそう」を4作栽培し、5月中旬から11月終わりにかけて収穫しています。「飛騨ほうれんそう」には、歴史に培われたブランド力があり、西日本でも収量・価格ともにトップクラス。標高が高く夜も涼しいため、夏でも安定した収穫が見込めるのが強みです。

就農の動機

専門学校で美容師の資格を取得した後、故郷へ帰る際に、祖父母がやっていた畑を継いで農家になるか、美容師になるかで迷いました。しかし、大好きな地元に戻るなら、町内の行事や消防団など、地域に貢献できる時間をつくりやすいのは、自分のペースで働ける農家だと思い、就農を決意しました。

就農の経緯

岐阜県農畜産公社が給付を行っている新規就農者確保事業〔青年就農給付金(準備型)〕を活用し、地元でほうれんそうを育てる農家で、2年間農業を学びました。研修後、新規就農者向けの支援制度(青年等就農資金、県の補助事業)を活用し、平成29年度から祖父母がほうれんそうをつくっていたハウス8棟で就農。この地域では、1シーズンに平均5~6作を栽培しますが、まずは祖父母と一緒に4作から始めています。

就農しての感想

研修時に師匠から多くのことを学びましたが、実際は標高や土目(土壌の性質)、気候などで、育て方はまったく異なります。1年目は畑に多くの雑草が生えて、ほうれんそうの育ちが悪化したり、ダニによって葉に穴が開くなどの失敗もありましたが、その経験を生かして土を消毒するタイミングなどを改善しました。試行錯誤した分、品質のいいものが収穫できると、喜びもひとしおです。収穫という目に見える成果を得られることが、農業の魅力だと思います。

また就農してみて、先輩方が築いてきた「飛騨ほうれんそう」のブランド力を改めて実感。そのおかけで安定的に高値がつくほうれんそうは、やり方次第でしっかりと生計を立てられると感じています。

今後の目標

35歳までの10年計画で、規模を1ヘクタールまで大きくするのが目標です。そのためには、調整作業などを手伝ってもらうパートさんも必要。現在はほとんど1人で作業をしていますが、大勢でワイワイと仕事をするのが好きなので、若い世代も含めて多くの人が農業に携わることができる場をつくりたいと思っています。

また、ほうれんそうは他の作物と比べて糖度など品質を決める基準が少なく、新鮮さと美しさが命。虫害や収穫後の調整に気を配って、きれいなほうれんそうを出荷できるよう、心がけています。

これから就農しようとしている人へメッセージ

農業は、自然が好きな人、自分で何かを始めたい人、地域に関わりたい人には、最適な仕事。自分が動いた分、成果が出る仕事なので、向上心を持って取り組める人には、とてもいい仕事だと思います。不安もたくさんあると思いますが、作物の栽培だけでなく、経営面に関する勉強会など、不安を解消する仕組みや支援がたくさんあるので、安心して始めてほしいです。

特に飛騨地区は、全国でも20代の若手農家が非常に多い地域です。高山市の農業者だけでも、約50人ほどが就農しており、30代以下のメンバーが所属する「4Hクラブ」では、互いの畑で研修をしたり、情報交換をしています。先輩からはアドバイスを受けることができ、同世代とは相談や情報共有ができる環境が整っているので、就農しやすい地域だと思います。