籾山 雄太さん

ロフィール

兵庫県神戸市生まれ
北海道名寄農業高校、神戸YMCA学院専門学校、岐阜県農業大学校出身
友人が暮らしていた郡上市へ移住。野外活動体験のインストラクターを経験し、岐阜県農業大学校に入学し、卒業後に同市美並町にて就農。

経営概念

18アールのイチゴ栽培ハウスと、5アールの育苗ハウスを所有しています。現在は、病気に強く収穫時期の早い「かおりの」と、味が良く寒さに耐えられる「紅ほっぺ」を栽培しています。

就農の動機

友人が住む郡上を訪れた際、自然豊かな環境が気に入り、そのまま移住することにしました。子どもの野外活動体験を行うNPO法人でインストラクターをしていた際、農園で農業に触れる機会があり、おもしろさを実感。29歳の時に就農を志して、可児市の岐阜県農業大学校へ入学しました。

就農の経緯

大学校で専攻を決める時、郡上市で農業をするならハウス栽培だと考え、市内では誰もつくっていなかった冬春イチゴに挑戦することに。また、郡上市の中でも、冬場の雪が比較的少ない美並町での就農を決めたところ、高齢のためハウスを譲りたいという方に出会うことができたため、農業大学校を卒業と同時にハウス5棟を譲り受け、32歳で就農しました。

就農しての感想

農業大学校で学んだイチゴ栽培は、基本となる平場での栽培方法だったため、山に囲まれ寒さの厳しい郡上市では、同じ方法での栽培は困難でした。しかし、暖房機の導入は非常に大きな費用がかかるので、卒業論文として研究していた電熱線を用いた暖房にチャレンジ。この場所でイチゴを育てるのに最も適した温度と湿度を調べ、挑戦を続けています。

試行錯誤の結果、温度が低いとイチゴの色付きには時間がかかりますが、その分、養分が蓄えられるのか、甘みが強くて日持ちのするイチゴが収穫できるようになりました。そのおいしさが口コミで伝わって、地元で飲食店を営む方などが買い求めてくれるようになり、自信と喜びを感じています。

今後の目標

イチゴを栽培すると決めた時、周りからは「郡上の寒さでは、イチゴは無理だ」と反対されましたが、5年間、工夫を重ねて「おいしい」と言ってもらえるイチゴをつくるまでに至りました。しかし、就農時は5棟だったハウスを徐々に増設し、規模拡大を図っいるものの、収穫量は他のイチゴ農家さんと比べて、まだまだ満足がいく量ではありません。今後も、少しずつハウスを増やし、目標の収穫量を目指していきたいと思っています。

これから就農しようとしている人へメッセージ

私が農業を始めて実感したのは、やはり新たに農業を始めるのであれば、高い志をもって大きな規模を目指すことが大切だということです。常にさまざまな農作物が市場に入ってくる中、競争力を持って生き残っていくためには、それなりの規模が必要です。大規模に農作ができれば、取り引きができる先も変わっていきます。

近年は、私の周りでも農家の高齢化が顕著に進み、毎年、自分1人では農業を続けられないという農家の方も多くいらっしゃいます。そうした方の土地を借りたり、働き手として手伝っていただくなど、得られる資源をうまく活用して規模を拡大していくというのは、これから必要な視点だと思います。